ジョン・ノイマイヤーによる新作『ベートーヴェン・プロジェクト』 物語バレエとシンフォニック・バレエの融合 日本語帯・解説付き ★ベートーヴェンの生誕250周年を記念し、現代最高峰の振付家ジョン・ノイマイヤーがベートーヴェンの楽曲を用いて初めて振付を行った「ベートーヴェン・プロジェクト」 (2018年初演) の映像がリリースされます。 作品は3部からなり、ベートーヴェンの楽曲を基に、ベートーヴェン自身の心象を表現した作品。 第1部「ベートーヴェン・フラグメント」は、ベートーヴェンの人生について描写しており、踊りの中に断片的に現れます。 ベートーヴェン役のアレイズ・マルティネスの表現力に脱帽。 第2部「インテルメッツォ」は、「プロメテウスの創造物」の音楽とともにギリシャ神話の世界を描き、アポロ役のエドウィン・レヴァツォフのしなやかな動きに魅了されます。 最後、第3部「エロイカ」は、交響曲第3番「英雄」が全曲演奏され、才気みなぎるシンフォニック・バレエが展開されます。 劇中では日本人ダンサーの活躍も目立ち、第3部「エロイカ」の第1楽章で登場する有井舞耀。 彼女は2019年にハンブルクを退団しヒューストン・バレエ団のドゥミソリストとして移籍していますが、今回はゲスト・ソリストとして古巣に帰ってきています。 さらに類まれなる跳躍力と表現力で2019年にプリンシパルに昇格し注目の菅井円加も出演しています。 ノイマイヤーは本作についての製作意図についてこのように述べています。 「ベートーヴェンの音楽を聴いて心に浮かんだ感情を振付に移し替え、彼の音楽に合わせて“ダンス”を作ること。 事前の綿密な計画や物語や“作劇法的な構想”なしに、彼の音楽を即興的に解釈して、単純に動きを、そして動きの状況を創り出すこと。 それと同時に、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンについて調査し、研究すること??彼の作曲家としての生活と私的な生活の事実を発見し、考察すること。 」 生誕250周年の記念すべき年に、偉大なる音楽に魅了され、それに触発され完成された新たな芸術を目の当たりにすることになるでしょう。 また、本作は2021年3月にはロームシアター京都で日本初演される予定です。 ◆レコード芸術 2020年7月号 特選盤 収録情報 曲目・内容 ハンブルク・バレエ『ベートーヴェン・プロジェクト』 第1部「ベートーヴェン・フラグメント」 ・エロイカ変奏曲 ・ピアノ三重奏曲ニ長調Op.70-1「幽霊」 ・ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10-3 ・弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132 第2部「インテルメッツォ」 ・プロメテウスの創造物Op.43 第3部「エロイカ」 ・交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」 アーティスト(演奏・出演) ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン/プロメテウス : アレイズ・マルティネス ベートーヴェンの理想/アポロ : エドウィン・レヴァツォフ ベートーヴェンの母親 : パトリツィア・フリツァ ベートーヴェンの甥 : ボルハ・バムデス ベートーヴェンの"遥かなる恋人に"/テルプシコール : アンナ・ラウデール ハンブルク・バレエ団 ピアノ : ミカル・ビアウク ヴァイオリン : エルミール・アベシ チェロ : テオドール・ルス 弦楽四重奏 : シャンツー・カロ=ステムラー (ヴァイオリン) ヘルムート・ヴィンケル (ヴァイオリン) ベンジャミン・リヴィニス (ヴィオラ) マリオ・ブラウマー (チェロ) ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団 サイモン・ヒューイット (指揮) レコーディング 音楽 : ベートーヴェン 振付・照明・衣装 : ジョン・ノイマイヤー 舞台 : ハインリッヒ・トレーガー 映像監督 : ミリアム・ホイヤー 収録 : 2019年10月3、4日バーデン・バーデン祝祭劇場、ライヴ ハンブルク・バレエ『ベートーヴェン・プロジェクト』 振付 : ジョン・ノイマイヤー 6,620 円
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「ベスト・ニュー・オペラ賞」受賞! ジャニーン・テソリの美と雄弁に満ちた感動的な音楽が魅力。 人種差別をテーマにしたアメリカ新作オペラ『ブルー』 ★ SACDハイブリッド盤。 ワシントン・ナショナル・オペラの新録音はタゼウェル・トンプソンの台本とジャニーン・テソリの音楽で、今日のアメリカにおける人種差別をテーマにした現代オペラ『ブルー(Blue)』です。 ★『ブルー』は人種差別抗議活動中に同僚の警官に息子を殺されたアフリカ系アメリカ人警官の悲劇を描いた作品。 黒人差別撤廃運動と強く共鳴するこの作品は、 オペラの舞台でアフリカ系アメリカ人の家族の生活の現状をリアルに描いた注目作で、2020 年に北米音楽批評家協会のベスト・ニュー・オペラ賞を受賞、またイ ギリス経済紙フィナンシャル・タイムズは「アメリカの人種差別に関する極めて注目すべき新作オペラ」と称賛されており、2021年にジョン・F・ケネディ・センター にてセッション録音されました。 ★音楽はリチャード・ギアが主演した映画『最後の初恋』の劇中音楽を担当するなど、現在のアメリカ音楽シーン各方面で活躍している作曲家ジャニーン・テソリ の書き下ろし。 美と雄弁に満ちた音楽がこの作品のテーマの重要性を引き立たせます。 ★指揮ロデリック・コックスは、ミネソタ管弦楽団のアソシエイト・コンダクターを務めるアフリカ系アメリカ人指揮者。 ヨーロッパ初の黒人と少数民族によるチネケ!・オーケストラを振ったことでも注目されています。 ※日本語帯はつきません。 収録情報 曲目・内容 『ブルー』 ジャニーン・テソリ作曲、タゼウェル・トンプソン台本:オペラ『ブルー』(全2幕)(2019) 【グリマーグラス・フェスティバル委嘱作品】 アーティスト(演奏・出演) ワシントン・ナショナル・オペラ・オーケストラ ロデリック・コックス(指揮) ケネス・ケロッグ(バス/父) ブリアナ・ハンター(メゾ・ソプラノ/母) アーロン・クラウチ(テノール/息子) ゴードン・ホーキンス(バリトン/牧師) アリアナ・ベーア(ソプラノ/彼女 I 、集会参加者 I 、看護婦) カテリナ・バートン(ソプラノ/彼女 II 、集会参加者 II ) レアーナ・セルウェル(メゾ・ソプラノ/彼女 III 、集会参加者 III ) ジョシュア・ブルー(テノール/警察官 I 、男性集会参加者 I ) マーティン・ルーサー・クラーク(テノール/警察官 II 、男性集会参加者 II ) クリスチャン・シモンズ(バス=バリトン/警察官 III 、男性集会参加者 III ) レコーディング セッション録音:2021年6月/オペラ・ハウス、ジョン・F・ケネディ・センター ジャニーン・テソリ作曲、タゼウェル・トンプソン台本:オペラ『ブルー』 4,400 円
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コロナ禍の制限の中で生まれた新時代のバレエハンブルク・バレエ団「ゴースト・ライト」 ★ジョン・ノイマイヤー率いるハンブルク・バレエ団による新作《ゴースト・ライト》。 この作品は、コロナ禍における新時代のバレエとしてジョン・ノイマイヤーが新たに制作。 残念ながら中止となりましたが2021年3月の来日公演の演目として予定されていました。 この作品は、欧州での最初のロックダウンの後活動が再開された際に、ジョン・ノイマイヤーは厳しい感染対策を行った上で、所属ダンサー全員のためにこの新作を制作しました。 コロナ禍における「ソーシャルディスタンス」を表現し、ダンサーを少人数に分け、その断片を組わせて作り上げられています。 パンデミックを経験した恐怖、そして変化する人間関係、記憶と感情を反映しています。 タイトルの「ゴースト・ライト」とは、公演が終わったときに舞台を照らすひとつのランプのこと。 現在世界中の劇場が、この「ゴースト・ライト」に照らされた何も行われていない舞台のまま、次の公演を待っている状況であることを表しています。 今回の収録では、フランスのピアニスト、ダヴィッド・フレイが演奏するシューベルトが音楽として使われており、ダンサーたちにインスピレーションを与えています。 収録情報 曲目・内容 ハンブルク・バレエ団/ゴースト・ライトバレエ《ゴースト・ライト》 音楽:シューベルト(楽興の時 D780、アレグレット ハ短調 D915、即興曲 D899、「幻想」ソナタ D894) アーティスト(演奏・出演) 振付・舞台美術・照明・衣装:ジョン・ノイマイヤー 「椿姫」「くるみ割り人形」 衣装:ユルゲン・ローゼ 出演: ハンブルク・バレエ団 シルヴィア・アッツォーニ エレーヌ・ブシェ アンナ・ラウデール 菅井 円加 ヤコポ・ベルーシ クリストファー・エヴァンズ エドウィン・レヴァツォフ アレクサンドル・リアブコ 、他 ピアノ:ダヴィッド・フレイ レコーディング 収録:2020年10月8・9・10日 バーデン・バーデン祝祭劇場、ライヴ ハンブルク・バレエ団/ゴースト・ライト 3,663 円
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奇才バリー・コスキー演出によるハチャメチャなエンターテインメント! 2019年ザルツブルク音楽祭ライヴ オッフェンバック≪天国と地獄≫ ★オッフェンバックの生誕200年を記念して上演された『天国と地獄(地獄のオルフェ)』2019年ザルツブルク音楽のライヴ映像。 19世紀パリでオペレッタの華を咲かせたジャック・オッフェンバックは、オペラ『ホフマン物語』や、多くのオペレッタを作曲しています。 その中でも『天国と地獄(地獄のオルフェ)』は特に有名。 運動会でよくかかるフレンチ・カンカンの<地獄のギャロップ>は、誰しも一度は耳にしたことのある楽曲でしょう。 ギリシャ神話をもとにグルックがオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』を作曲、それをオッフェンバックがパロディー化したのが『天国と地獄(地獄のオルフェ)』です。 今回の演出は、現在ベルリンのコーミッシェ・オーパーの総裁を務めている奇才バリー・コスキー。 息つく暇もないほど、目まぐるしく変化する舞台、エロティックな衣装、オッフェンバックの風刺と皮肉を存分に利かせた、ハチャメチャなエンターテインメントを満喫できる上演です。 配役は、世論のアンネ・ソフィー・フォン・オッターは、さすがの貫録。 ウリディス役のキャスリーン・リーウェックも体当たりの演技と圧倒的な歌唱で聴かせます。 なんと言っても、一番の活躍はジョン・ステュクス役のマックス・ホップ。 冒頭から登場し、全員のセリフ、擬音語も一人で行い、他の登場人物は口パクという大胆な演出。 そして演奏は、エンリケ・マッツォーラ指揮によるウィーン・フィルという何とも贅沢な布陣です。 収録情報 曲目・内容 オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄(地獄のオルフェ)」 アーティスト(演奏・出演) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団エンリケ・マッツォーラ(指揮)アンネ・ソフィー・フォン・オッター(世論)マックス・ホップ(ジョン・ステュクス)キャスリーン・リーウェック(ウリディス)ホエル・プリエト(オルフェ)マルセル・ビークマン(アリステ/プリュトン)ナディーネ・ヴァイスマン(キュピドン)レア・ドゥサンドル(ヴェニュス)マルティン・ヴィンクラー(ジュピテル)フランシス・パパス(ジュノン)ラファウ・パウヌク(マルス)ヴァシリーサ・ベルザンスカヤ(ディアヌ)ペーター・レンツ(メルキュール)ベルリン・ヴォーカルコンソート(合唱指揮:ダーヴィット・カヴェリウス)演出:バリー・コスキー舞台:ルーフス・ディディスカス衣装:ヴィクトリア・ベーア照明:フランク・エヴィン振付:オットー・ピヒラードラマティック・アドヴァイザー:スザンナ・ゴールドベルク映像監督:ミヒャエル・ベイヤー レコーディング 収録:2019年8月、ザルツブルク音楽祭(ライヴ) オッフェンバック:喜歌劇≪天国と地獄(地獄のオルフェ)≫ 6,620 円
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うれしい復活! フェドセーエフの『スペードの女王』! ★2002年にReliefレーベルから発売されたものの流通が途絶えていた、フェドセーエフの『スペードの女王』ライヴ録音が嬉しい再発売!今やオペラ解釈においても第一人者と目されるフェドセーエフの残した聴き応えある名盤です。 これはドミトリー・ホロストフスキー(1962-2017)が27歳でモスクワ・デビューを飾った公演でもあり、エレツキー公爵は後のキャリアにおいて極めて重要な位置を占めるものとなりました。 伯爵夫人を初めて演じたイリーナ・アルヒーポワ(1925-2010)や、長年ロシアのオペラ界に君臨したアレクサンドル・ヴェデルニコフ(1927-2018)等々、共演者も素晴らしい顔ぶれ。 ★オペラ全曲録音に加えて、ボーナス音源としてロシアの名女優アーラ・デミドワによる『スペードの女王』原作の朗読も。 収録情報 曲目・内容 1. 『スペードの女王』全3幕2. 【ボーナス】チャイコフスキーのオペラに合わせて朗読されるプーシキン『スペードの女王』抜粋(朗読:アーラ・デミドワ) アーティスト(演奏・出演) ヴィターリ・タラシチェンコ(テノール;ゲルマン)グリゴリー・グリチュク(バリトン;トムスキー伯爵)ドミトリー・ホロストフスキー(バリトン;エレツキー公爵)アレクサンドル・ディアチェンコ(テノール;チェカリンスキー)アレクサンドル・ヴェデルニコフ(バス;スリン)ウラディーミル・グリシュコ(テノール;チャプリツキー)オレグ・クレノフ(バリトン;ナルモフ)イリーナ・アルヒーポワ(メゾソプラノ;伯爵夫人)ナターリャ・タツコー(ソプラノ;リーザ)ニーナ・ロマノヴァ(コントラルト;ポリーナ)タチアナ・クズミノヴァ(メゾソプラノ;女家庭教師)リディア・チェルニク(ソプラノ;マーシャ)ユルロフ記念国立アカデミー・ロシア共和国合唱団ヴェスナ児童合唱団モスクワ放送交響楽団ウラディーミル・フェドセーエフ(指揮) レコーディング ライヴ録音: [track-1] 1989年12月25日/モスクワ音楽院大ホール [track-2] 1999年5月24日/モスクワ音楽院大ホール(プーシキン生誕200年記念コンサート) チャイコフスキー:歌劇『スペードの女王』 3,410 円
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チューリヒ・バレエ団による 驚きの展開のシュプック版『眠れる森の美女』 キスで目覚めないオーロラ!? 邪悪な妖精カラボスの本当の姿!? ★チューリヒ・バレエの芸術監督を務めるクリスティアン・シュプック。 ハインツ・シュペルリの後任として2012/13シーズンからチューリッヒ・バレエの芸術監督兼チーフ・コレオグラファーに就任。 『ロメオとジュリエット』 (ACC-10484BD/ACC-20484DVD) や『くるみ割り人形とねずみの王様』 (ACC-10449BD/ACC-20449DVD) などの多くの振付を行い、古典作品を新たな視点で提示し、独特の表現で聴衆を魅了し高い評価を得ています。 (2023/24シーズンからクリスティアン・シュプックはベルリン国立バレエの芸術監督に、チューリッヒはキャシー・マーストンが2023/24シーズンから就任予定) ★この度リリースされるのは、2022年6月に上演された『眠れる森の美女』の映像。 チャイコフスキー三大バレエのひとつ『眠れる森の美女』は、100年の眠りについたオーロラ姫と、それを救うデジレ王子の物語。 1890年の初演以来、古典バレエの最高傑作として上演され続けてきた名作です。 プロローグ付き3幕で構成され、通常の版では、オーロラ姫の誕生により盛大な洗礼式が行われ、それに招待されなかった邪悪な妖精カラボスが怒り、オーロラに呪いをかけるという設定です。 しかしシュプック版では全く異なる見方でストーリが展開されます。 子宝に恵まれなかった国王夫妻。 そのことに悩んでいた王妃は妖精の世界に出向き、そこで人間界に生まれる前のオーロラ姫さらってしまいます。 何とそのさらったオーロラは、妖精の世界でカラボスが大切に育てていた女の子だった。 という仰天の設定。 シュプック版は、プティパ版をベースにしつつ、妖精カラボスの運命に焦点を当て、人間の成長、大人になることの難しさ、親としての葛藤、そして愛情など普遍的なテーマとともに、おとぎの物語をシニカルで繊細な視点で描いています。 そしてジャケット写真にもあるように、オーロラはデジレ王子のキスで目覚めることになっていますが、シュプック版では3回キスをしてもオーロラは目覚めない!そこで現れるのは…。 ★ミシェル・ウィレムスの可憐でありながらも芯の強さを感じるオーロラ、運命に翻弄されながら光と闇の世界を生きるカラボスを見事に踊り切ったウィリアム・ムーアなどダンサーの質の高い踊りに加え、シュプック率いる豪華制作陣による衣装、舞台も見どころのひとつです。 収録情報 曲目・内容 チャイコフスキー : バレエ『眠れる森の美女』 (クリスティアン・シュプック版) / チューリヒ・バレエ団 ミシェル・ウィレムス (オーロラ) ウィリアム・ムーア (カラボス) ヤン・カシェ (リラの精) ルーカス・ヴァレンテ (国王) インナ・ビラッシ (王妃) エレナ・ヴォストロティナ (乳母) マシュー・ナイト (司祭) マシュー・ベイツ (銀の精) コーエン・エイチサン・デュガス (金の精) ドミニク・スラウコフスキー (青の精) ウェイ・チェン (緑の精) マルク・ゲーリングス (赤の精) ルカ・アフリット、ウェイ・チェン、ケヴィン・ポウゾウ、ロイク・ポワロ (4人の王子) エステバン・ベルランガ (デジレ王子) アーティスト(演奏・出演) フィルハーモニア・チューリヒ ロベルタス・シャーヴェニカス (指揮) チューリヒ・バレエ団 チューリヒ・ジュニア・バレエ団 レコーディング 振付 : クリスティアン・シュプック 舞台美術 : ルフス・ディドヴィツァス 照明 : マルティン・ゲプハルト 衣装 : ブキ・シフ ドラマトゥルク : マルティン・キュスター、クリスティアン・シュプック 収録 : 2022年6月、チューリヒ歌劇場 (ライヴ) チャイコフスキー : バレエ『眠れる森の美女』 5,000 円
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コロナ禍の制限の中で生まれた新時代のバレエハンブルク・バレエ団「ゴースト・ライト」 ★ジョン・ノイマイヤー率いるハンブルク・バレエ団による新作《ゴースト・ライト》。 この作品は、コロナ禍における新時代のバレエとしてジョン・ノイマイヤーが新たに制作。 残念ながら中止となりましたが2021年3月の来日公演の演目として予定されていました。 この作品は、欧州での最初のロックダウンの後活動が再開された際に、ジョン・ノイマイヤーは厳しい感染対策を行った上で、所属ダンサー全員のためにこの新作を制作しました。 コロナ禍における「ソーシャルディスタンス」を表現し、ダンサーを少人数に分け、その断片を組わせて作り上げられています。 パンデミックを経験した恐怖、そして変化する人間関係、記憶と感情を反映しています。 タイトルの「ゴースト・ライト」とは、公演が終わったときに舞台を照らすひとつのランプのこと。 現在世界中の劇場が、この「ゴースト・ライト」に照らされた何も行われていない舞台のまま、次の公演を待っている状況であることを表しています。 今回の収録では、フランスのピアニスト、ダヴィッド・フレイが演奏するシューベルトが音楽として使われており、ダンサーたちにインスピレーションを与えています。 収録情報 曲目・内容 ハンブルク・バレエ団/ゴースト・ライトバレエ《ゴースト・ライト》 音楽:シューベルト(楽興の時 D780、アレグレット ハ短調 D915、即興曲 D899、「幻想」ソナタ D894) アーティスト(演奏・出演) 振付・舞台美術・照明・衣装:ジョン・ノイマイヤー 「椿姫」「くるみ割り人形」 衣装:ユルゲン・ローゼ 出演: ハンブルク・バレエ団 シルヴィア・アッツォーニ エレーヌ・ブシェ アンナ・ラウデール 菅井 円加 ヤコポ・ベルーシ クリストファー・エヴァンズ エドウィン・レヴァツォフ アレクサンドル・リアブコ 、他 ピアノ:ダヴィッド・フレイ レコーディング 収録:2020年10月8・9・10日 バーデン・バーデン祝祭劇場、ライヴ ハンブルク・バレエ団/ゴースト・ライト 5,368 円
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凄まじい嵐のような表現が聴き手におそいかかる一方、 優しい場面のデリケートなニュアンスも最美だ。 (宇野功芳) 喜劇と悲劇ー両面を描き分けたワルター伝説の名演 《ドン・ジョヴァンニ》 (1942年) が最新リマスターでUHQCD化なる! ★ワルターは1939年、63歳でアメリカに移住してから、しばしばメトロポリタン歌劇場でオペラ上演の指揮をしました。 1941〜46年の間に特に集中的に出演、《フィデリオ》 (7回) 、《売られた花嫁》 (4回) 、《ドン・ジョヴァンニ》 (9回) 、《オルフェオとエウリディーチェ》 (2回) 、《魔笛》 (17回) 、《フィガロの結婚》 (6回) 、《運命の力》 (8回) 、《仮面舞踏会》 (10回) を指揮しています。 その後は 51年に《フィデリオ》 (5回) を指揮してからメット指揮活動から引退したものの、56〜7年に「モーツァルト生誕200年記念公演」に復帰して《魔笛》 (7回) を指揮しております。 本ディスク (1942年3月7日のライヴ) はメットでの《ドン・ジョヴァンニ》初演からちょうど1年後の記録です。 ★歌手陣はタイトル・ロールに当時メットで人気が沸騰していたイタリア出身の名バス歌手ピンツァ、レポレッロには「ボリス・ゴドノフ」役で有名なロシア出身のキプニス、ドンナ・エルヴィーラにチェコの美人ソプラノ・ノヴォトナ、ツェルリーナにはブラジルが生んだコロラトゥーラの名手サヤン、ドンナ・アンナにはアメリカのバンプトンを配し国際色豊かな顔ぶれ。 特にピンツァはこの役が一世一代の当たり役で、豊麗な美声と端麗な容姿を披露してします。 ★ワルターの指揮は「窓辺のセレナーデ」 (ドン・ジョヴァンニ) や「ぶってよマゼット」 (ツェルリーナ) などの名アリアではやわらかく抒情性あふれる音色や暖かく優美な響きで包み込みながら、一転して地獄落ちの場面ではフルトヴェングラーの名演と比較されるほどの劇的緊迫感がみなぎる激しい感情の爆発!このオペラの持つ2つの側面、「シャンパンのアリア」 (ドン・ジョヴァンニ) や「カタログの歌」 (レポレッロ) に代表される“喜劇”の面、ドンナ・アンナの復讐劇や地獄落ちの場面に代表される“悲劇”の面の両面をワルターはなんと的確に描き分けていることでしょう。 ★1999年にベストセラーとなった文春新書『クラシックCDの名盤』のなかで、宇野功芳氏はこの演奏盤を採りあげ、つぎのように紹介しています。 モーツァルトの歌劇の中で、いちばん飽きが来ず、それどころか聴けば聴くほど魅力を増すのは《ドン・ジョヴァンニ》であろう。 そして、一度でもこのワルター盤の洗礼を受けた者は、激しい感動と興奮の渦から抜け出すことは決してあるまい。 フルトヴェングラーの方がいい?とんでもない。 同じライヴでも、ワルターに比べてなんと重く、なんと生ぬるいことか。 もちろん欠点はたくさんある。 録音が古い (1942年) 。 歌手のスタイルも古い。 チェンバロの代わりにピアノが使われている。 だが、そういうことをあげつらって、このCDに耳を傾けないとしたら、これ以上もったいない話はあるまい。 ワルターは本来ドラマの人であり、オペラの人である。 彼の音楽は温かいが迫力不足だ、という人もいるが、一度かぎりの実演では情熱のたぎり立つような凄演を示すことも少なくなかった。 その最上の例が《ドン・ジョヴァンニ》で、基本テンポはおどろくほど速く、そのたたみこんでゆく緊迫感は比類もない。 凄まじい嵐のような表現が聴き手におそいかかる一方、優しい場面のデリケートなニュアンスも最美だ。 〈宇野〉 『クラシックCDの名盤』 (宇野功芳 中野雄 福島章恭 共著 文春新書 1999年刊) ★ラジオ中継のアナウンスもノーカットで収録した完全盤。 幕の間の休憩はともかく、幕中は途切れなしに収録されており、歌手陣が名アリアを披露した後の観客の長い拍手や歓声もアナウンスが被さるように入るまで続き、会場からの実況中継を聴いているような雰囲気になります。 この頃の放送録音としてはきわめて明瞭で良好な音質。 ノイズも少なく聞きやすいレベルです。 従来の海外盤のいずれにも勝るとも劣らない音質が最新リマスターとUHQCD化によってさらにパワーアップ!ワルター・ファンならずとも必携必聴のモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》 (1942年) 、初登場の国内盤をご堪能ください。 ★台詞の場面も含む歌詞・対訳をトラックNoも入れてPDFファイルで弊社HP (WEBサイト) に掲載します。 プリントアウトも可能です。 (ブックレットに記載するパスワードを入力してください) 収録情報 曲目・内容 モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》全曲/ワルター (1942) 【3UHQCD】 アーティスト(演奏・出演) メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 ブルーノ・ワルター (指揮) エツィオ・ピンツァ (バス:ドン・ジョヴァンニ) アレクサンダー・キプニス (バス:レポレッロ) ローズ・バンプトン (ソプラノ:ドンナ・アンナ) チャールズ・クルマン (テノール:ドン・オッターヴィオ) ヤルミラ・ノヴォトナ (ソプラノ:ドンナ・エルヴィーラ) ビドゥ・サヤン (ソプラノ:ツェルリーナ) マック・ハレル (バリトン:マゼット) ノーマン・コードン (バス・バリトン:騎士長) レコーディング 録音:1942年3月7日メトロポリタン歌劇場、ニューヨーク (ライヴ) Produced by Epitagraph (原盤:エピタグラフ) モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》 (全曲) /ブルーノ・ワルター 5,016 円
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★2018年11月ベルリン国立歌劇場で上演された、アレッタ・コリンズ演出、サイモン・ラトル指揮によるフランス・バロック・オペラの代表作≪イポリートとアリシ≫の映像。 ラモーが50歳にして初めて書いたオペラ≪イポリートとアリシ≫は、序曲とプロローグ、全5幕という構成で、歌、演技、踊りの要素を含み、卓越した和声法と管弦楽法が駆使された傑作。 当時大成功をおさめ評判はヨーロッパ中に及び、宮廷をも巻き込む「ブフォン論争」(イタリア・オペラとフランス・オペラのどちらが優れているか)を引き起こすきっかけとなりました。 今回のオペラ上演は、アレッタ・コリンズが演出と振付を、そして光を巧みに操り見る者に新しい知覚体験を与える作品で世界的に高く評価されているオラファー・エリアソンが照明デザインを担当し、近未来的な不思議な舞台が展開されます。 歌手陣には、レザール・フロリサン等のツアーにも参加するテノール、レイナウト・ファン・メヘレンがイポリート役。 様々な時代の作品を見事に歌い上げるドイツのソプラノ、アンナ・プロハスカがアリシ役。 そしてアテネの王テゼの妃フェードル役にはマグダレーナ・コジェナーという豪華キャスト。 【あらすじ】パラス一族の娘アリシ。 一族はテゼによって滅ぼされ、アリシは囚われの身となる。 しかし一族を殺したテゼの息子イポリートとアリシは恋仲となる。 ところがテゼの妻で、イポリートの継母でもあるフェードルが、息子のイポリートに恋心を抱く。 夫テゼの死の報せとともに息子への思いが高まりまるが、息子イポリートがアリシと恋仲であることを知って逆上、しかし、そこに実は死んでいなかったテゼが帰還。 妻フェードルの従者エノーヌが、息子イポリートが妻フェードルを誘惑したとほのめかし、怒ったテゼはイポリートを追放する。 後悔の念にかられながら死を迎えようとしているフェードルから真相を聞いたテゼは自らの過ちを呪い、地獄行きを決意するものの、イポリートは生きており、アリシと再会する。 収録情報 曲目・内容 ジャン=フィリップ・ラモー:オペラ≪イポリートとアリシ≫ アーティスト(演奏・出演) サー・サイモン・ラトル(指揮)フライブルク・バロック・オーケストラベルリン州立歌劇場合唱団レイナウト・ファン・メヘレン(イポリート/テノール)アンナ・プロハスカ(アリシ/ソプラノ)マグダレーナ・コジェナー(フェードル/メゾソプラノ)ギュラ・オレント(テゼ/バリトン)エルザ・ドライジグ(ディアーヌ/メゾソプラノ)演出・振付:アレッタ・コリンズ舞台、照明デザイン、衣装:オラファー・エリアソン照明:オラフ・フリーズドラマツルギー:デートレフ・ギーゼ映像監督:アンドレアス・モレル レコーディング 収録:2018年11月、ベルリン国立歌劇場(ライヴ) ジャン=フィリップ・ラモー:オペラ≪イポリートとアリシ≫ 5,368 円
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ルネ・ヤーコプス オペラ最新録音 「魔弾の射手」! ”隠者にはじまり隠者に終わる” 作品本来の姿がここに! 歌唱陣のフレッシュな歌声 セリフ部分も超充実の大注目録音! ★ヤーコプスによる『魔弾の射手』の録音の登場!冒頭の有名な序曲から、物語の世界にぴったりの美しくもメルヘンを思わせる霊妙な雰囲気の素晴らしい録音にまず心奪われます。 そして、いつもながらのヤーコプスらしいこだわりをみせ、セリフ部分も充実。 さらに、序曲の後に本来存在していた”隠者”の場面を復活させ、『魔弾の射手』作品本来の姿がここによみがえりました。 歌唱陣と管弦楽の演奏がこれ以上なく生き生きとしています。 超注目盤です。 ★魔弾の射手の物語は、以下のとおり・・・主人公は若く有能な狩人マックス。 娘アガーテと結ばれるためには難しい射撃を成功させなければならない。 マックスはライバルのカスパールにそそのかされ、悪魔に「魔弾」を鋳造させる。 これは、6発は自分の思いのままに命中するが、最後の1発は悪魔の思うところに命中する、というもの。 射撃当日、その7発目は最初なんとアガーテに命中したように見えた。 が、彼女は「隠者に送られた花束」によって守られ、ライバルのカスパールが凶弾に倒れる。 最終的にマックスとアガーテはめでたく一緒になる。 ・・・というもの。 正直申し上げると、この「花束」に少々の唐突感があることは否めません。 このアガーテを護った「花束」は、本来、台本作者のキントが、序曲の後に配した、隠者とアガーテの場面で登場していたもの。 序曲のあとに、隠者の家をたずねるアガーテと隠者が歌う場面があり、そこで、隠者はアガーテにおまもりとして花束を渡すのです!ヴェーバーは、妻にして人気歌手のカロリーネ・ブラントを観客代表のように信用しており、彼女の助言にしたがって、序曲のあとに登場する隠者の場面をカットし、序曲のあとはにぎやかな射撃のシーンから始まるようにしました。 本来は序曲のあとに隠者の家の静寂な世界があったのに。 キントはこの台本の変更をしぶしぶ承知したものの、死ぬまで後悔していました。 本録音は、この場面を復活させています!しかもヤーコプスは、音楽をつけて復活させています!ヤーコプスは、台本のみ存在しヴェーバーが音楽をつけなかったこの場面を復活させるにあたり、オペラのフィナーレで隠者が登場するときのメインテーマや、ほかの楽曲から旋律を転用しています。 これがまた実に見事! ★理想的な管弦楽、充実した歌唱陣、そして従来カットされていた部分の復活からセリフ部分にいたるまでの綿密かつこだわりのプロダクション。 『魔弾の射手』をお持ちでない方にも、さらに『魔弾の射手』を全種類お持ちの方にも新たなる決定盤かつ注目盤としてお手にとっていただきたい内容です! 収録情報 曲目・内容 ヴェーバー (1786-1826) :『魔弾の射手』 (全曲/全3幕) 初演:1821年6月18日、ベルリン王立劇場 台本:ヨハン・フリードリヒ・キント (1768-1843) 対話部分の再構築:ルネ・ヤーコプス (&レコーディング・プロデューサー・ディレクター/マルティン・ザウアー) アーティスト(演奏・出演) ルネ・ヤーコプス (指揮) フライブルク・バロックオーケストラ コンサートマスター:ペトラ・ミュレヤンス) ヴィオラ・ソロ:コリーナ・ゴロモス チェロ・ソロ:ステファン・ミューライゼン 打楽器:チャーリー・フィッシャー (ティンパニ) 、クリスティアン・ディールシュタイン 即興&効果音:ミコライ・リトフスキ チューリヒ・ジングアカデミー (フロリアン・ヘルガート、セバスティアン・ブロイング/合唱指揮) クリスティアン・イムラー (バス/隠者) ポリーナ・パスツィルチャク (ソプラノ/アガーテ) カテリーナ・カスパー (ソプラノ/エンヒェン) マキシミリアン・シュミット (テノール/マックス) ヤニク・ドゥブ (バリトン/キリアン) マティアス・ヴィンクラー (バス/クーノー) マックル・ウルラッハー (ザミエル/語り) ディミトリ・イヴァシュチェンコ (バス/カスパール) レコーディング 録音:2021年6月、コンツェルトハウスおよびアンサンブルハウス、フライブルク ヴェーバー:『魔弾の射手』 5,999 円
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暴君ネロを扱ったオペラ ボーイトの遺作《ネローネ》 2021年ブレゲンツ音楽祭ライヴ 初Blu-ray & DVDリリース! ★アッリーゴ・ボーイト(1842-1918)は、優れた台本作家でもあり作曲家でもありました。 当時の偉大なる作曲家ヴェルディとの出会いにより、《オテロ》《ファルスタッフ》《ラ・ジョコンダ》など有名オペラ作品の台本を手がけ、名を知られることになります。 さらに詩、小説の分野でもその才能を発揮しました。 また、青年時代のボーイトがゲーテの「ファウスト」に基づいて台本を書き作曲した《メフィストーフェレ》は彼の代表作で、イタリア・オペラに新風を送り込んだ作曲家としても知られています。 ★本映像は、2021年のブレゲンツ音楽祭で上演されたボーイトの遺作《ネローネ》。 本作はボーイトが1862年頃からこつこつと作曲を進めていましたが完成には至らず、ボーイトの死後にイタリアの作曲家アントニオ・スマレリアとヴィンツェンツォ・トマジーニにより未完部分が補筆され、アルトゥーロ・トスカニーニによって1924年ミラノ・スカラ座でようやく世界初演された作品です。 舞台は古代ローマ皇帝ネロの治世の時代。 キリスト教のローマへ広がりとともに行われたキリスト教徒の弾圧・迫害を描き、そして終幕ではローマの大火が扱われます。 収録情報 曲目・内容 ボーイト:歌劇《ネローネ》(全4幕) アーティスト(演奏・出演) スヴェトラーナ・アクショーノワ(アステリア) ディルク・カフタン(指揮) ウィーン交響楽団 プラハ・フィルハーモニー合唱団 カトリン・ヴントザム(セリント/ペルサイド) イリヤ・クリョーヒン(ドシテオ) ブレット・ポレガート(ファヌエル) タイラン・ラインハルト(ゴブリアス) ラファエル・ロハス(ネローネ) アレッサンドラ・ヴォルペ(ルブリア) ルチオ・ガッロ(サイモン・マゴ) ミクローシュ・シェベスティエン(ティゲリーノ) レコーディング 収録:2021年7月、ブレゲンツ祝祭劇場(ライヴ) ボーイト:歌劇《ネローネ》(全4幕) 6,314 円
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ウィーン時代の小味で若々しいセンスを充分に残したこの「フィガロ」も、 彼を語る上に無くてはならぬもの (宇野功芳) ファン必携!ワルター伝説の名演《フィガロの結婚》 (1944年) が 良好音質で堪能できる! ★ワルターはメトロポリタン・オペラで、1942年11月に《ドン・ジョヴァンニ》と《魔笛》を再演、12月には初めて《フィガロの結婚》を指揮しました。 このときの様子が名著『ブルーノ・ワルター 音楽に楽園を見た人』のなかで次のように書かれています。 キャストはすばらしくて、ジョン・ブラウンリー、エツィオ・ピンツァ、ヤルミラ・ノヴォトナ、ビドゥ・サヤン、それにメットで初めて伯爵夫人役を歌う若いアメリカ人ソプラノのエレノア・スティーバーがいた。 演出はヘルベルト・グラーフで、ハワード・トーブマン*によれば、「これまでのプロダクションより改善されていた。 《フィガロの結婚》は安易な笑いだけの芝居ではない」と彼は書いている。 「それゆえ、その温かさ、美しさ、不朽の人間性が輝いて、無慈悲な世界を元気づけるのだ。 」これとは対照的に、『ヘラルド・トリビューン』のロバート・ローレンスは「魅惑と哀感ある部分と・・・ (中略) ・・・感傷に堕する部分とが交互にあった。 要するに、ワルター氏のアプローチは個性的であり過ぎた」と難じている。 (『ブルーノ・ワルター 音楽に楽園を見た人』エリック・ライディング&レベッカ・ペチュフスキー共著、高橋宜也訳、音楽之友社2015年刊) *編注:『ニューヨーク・タイムズ』紙の有名な音楽評論家 今回の《フィガロの結婚》全曲CDは、メトロポリタン・オペラで翌シーズン (1943/44シーズン) に上演された舞台を音盤化したものです。 エツィオ・ピンツァ、ビドゥ・サヤンら当時メットで活躍中のスター歌手をそろえた伝説的舞台、ワルターが指揮する極めつけのモーツァルト、それも名曲中の名曲《フィガロの結婚》全曲を聴くことが出来るとあって、すでに海外盤のLPやCDが数種類出回っていましたが、今回国内初登場になるエピタグラフ盤はファンならずとも注目度NO.1のCDです。 ★《フィガロの結婚》全曲 (1944) の世界初出LP (米ワルター協会盤) について、音質はともかく、演奏については宇野功芳氏の評価は以下のとおり。 (前略) 「序曲」はきわめて速く、軽快さと若々しさを兼ね備えつつ、第二テーマではテンポを落としてワルターならではの寂しい雰囲気の変化を見せ、やがてコーダの興奮させずにはおかないアッチェレランドの盛上げへと移ってゆくのである。 開幕後の二重唱では一転して遅めとなり、優雅な風情があたり一面に立ちこめるが、それも束の間、すぐに軽妙さを取戻してしまう。 そのへんの呼吸の巧さは流石である。 すなわち、全体に速いテンポを基調としながら、肝所では遅くしてエレガンスを生かす。 たとえばケルビーノのアリア「自分で自分がわからない」では、ロマンティックな恋のため息が聞こえてくるようだし (特に最後の部分の、一段とテンポを落とした語りかけと、ピアニッシモの美しさ) 、伯爵夫人のアリア「愛の神様、みそなわせ」の極端な遅さと思い切ったオーケストラのカンタービレも、ベーム以上にすばらしさの限りである。 また劇に対するワルターの共感は、第三幕のアルマヴィーヴァ伯爵や伯爵夫人の叙唱において、オーケストラがいかに激しくものを言っているかに明らかであろう。 第四幕冒頭の「バルバリーナのアリア」にしても、オケの前奏は、大切なものを無くした少女の、せっぱつまった感情を、夜のしじまと共に見事に描き尽くしている。 歌手はどちらといえば平凡である。 特にフィガロの声が老けていること、伯爵に威厳のないことなど抵抗もあるし、オーケストラも決して巧くなく、音程の悪い金管、無神経な木管など、時に腹立たしいが、全曲に流れるモーツァルトの歌とリズムはワルター以外の何ものでもない。 但し、叙唱の伴奏をピアノでやっているのは、古いスタイルで雰囲気に乏しい。 全体として、ワルターの表現には1956年の「魔笛」のような完成度はまだ見られないが、ウィーン時代の小味で若々しいセンスを充分に残したこの「フィガロ」も、彼を語る上に無くてはならぬものといえよう。 『ブルーノ・ワルター〜レコードによる演奏の歩み』 (宇野功芳著 音楽之友社1972年刊) ★この頃の放送録音としては明瞭で良好な音質。 ノイズも比較的少なく聞きやすいレベルです。 従来の海外盤のいずれにも勝るとも劣らない音質が最新リマスターとUHQCD化によってさらにパワーアップ!ワルターの貴重なライヴ録音《フィガロの結婚》 (1944年) 、初登場の国内盤にご期待ください。 ★なお、台詞の場面も含む歌詞・対訳をトラックNoも入れてPDFファイルで弊社HP (WEBサイト) に掲載します。 プリントアウトも可能です。 (ブックレットに記載するパスワードを入力してください) 収録情報 曲目・内容 モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》全曲/ワルター (1944) 【3UHQCD】 アーティスト(演奏・出演) メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 ブルーノ・ワルター (指揮) エツィオ・ピンツァ (バス:フィガロ) ビドゥ・サヤン (ソプラノ:スザンナ) ジョン・ブラウンリー (バリトン:アルマヴィーヴァ伯爵) エレノア・スティーバー (ソプラノ:伯爵夫人) ヤルミラ・ノヴォトナ (ソプラノ:ケルビーノ) ほか レコーディング 録音:1944年1月29日メトロポリタン歌劇場、ニューヨーク (ライヴ) Produced by Epitagraph (原盤:エピタグラフ) モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》 (全曲) /ブルーノ・ワルター 5,016 円
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ワルターの全レコードを上廻る絶品であり、 これを聴かずしてワルターを語ることは不可能 (宇野功芳) ワルターの、《魔笛》の、最高の名演、 極上音質でUHQCD化 ★ワルターはその芸術活動の大半をオペラ公演に捧げた人でした。 1951年に公の形でメトロポリタン・オペラに別れを告げたものの、56年、「モーツァルト200年祭に《魔笛》公演の指揮を」というビング支配人の熱心な誘いに、「《魔笛》はモーツァルトの遺言」と捉えていたワルターは快諾、念頭にあった「自らの芸術活動の遺言を残すこと」を考え合わせ、この歴史的公演のステージに復帰したのです。 本公演は全米にこの名作の理解を深めてもらうため英語歌唱で行われました。 台詞も英語になることから、ワルターとビングが配役・歌手の選考を行い、最終的にはほぼ全員がアメリカ人のキャストに。 メットの新旧スター歌手が勢揃いしております。 ★歌手の単なる伴奏程度に終わっている指揮が多い中で、ワルターは違います。 この歴史的名演の真価を日本で初めて伝え広めたのは宇野功芳氏でした。 (前略) ワルターは「魔笛」をモーツァルトの遺言と考えており、しかも56年3月3日といえばニューヨーク・フィルによる「ジュピター」 (3月5日) や「レクイエム」 (3月10日) のレコーディングの直前、彼の芸術の頂点を示した時期である上に、実演録音でもある。 事実、これはワルターの全レコードを上廻る絶品であり、これを聴かずしてワルターを語ることは不可能とさえ言えるだろう。 (中略) 「序曲」からして、彼のステレオ盤、モノーラル盤とは別人のごときえぐり方である。 生々しい響きとダイナリズム、激しい気迫、それはむしろ1928年のSP盤に近いが、同じようにアッチェレランドをかけ、若いころのワルターにしばしば見られるところの、せかせかした、あせるようなリズム (それはこの「魔笛」全曲のいたるところに聴かれる) を刻んでも、それがマイナスとなるよりはプラスに作用し、音楽に血肉をあたえる結果となっているのだ。 (中略) ワルターの「魔笛」ほどオーケストラがものを言っている演奏は他にあるまい。 弦も木管も、あらゆる声部が歌いぬく。 モーツァルトが散りばめたすべての旋律が人間の声のように歌い尽くされる。 それに立体的で豊麗なハーモニーがつけられ、一方においては威厳に満ちた、激しいダイナリズムが対比される。 フレーズも余韻に充ちて消えるかと思えば、スタッカートできっぱりと切られる。 このように柔と剛、女性的なものと男性的なものが、少しも反発し合うことなく、見事に溶け合って、ワルターの表現をいよいよ多彩なものにしているのである。 (中略) ワルターのもう一つの特徴は、劇音楽に対する彼の才能の現われである。 ドラマの持つ感情や意味を音楽化する力において、ぼくは少なくとも「魔笛」に関するかぎり彼以上の人を知らない。 たとえばパパゲーノの「恋人か女房か」のアリアで重要な働きをするグロッケンシュピールが初めはごくかすかに、遠くから聞こえてくる。 それが二番、三番と歌われるにつれて、しだいに強く、音色も明るく、まるでオペラ・ハウスの天上といわず客席の後方といわず、いたるところに配置されたグロッケンシュピールがいっせいになり出すかのごとき幻想にかられる。 (中略) さらに「二人の武士」のユニゾンを彩る、あのバッハ的な音のからみを、ワルターは何と厳しいアクセントで悲劇的に演奏していることだろうか。 パパゲーノが笛を吹きながら歌う「首つりのアリア」がなんと速いテンポで、彼のせっぱつまった気持を伝えることだろうか。 (中略) 実際、「二人の武士」から「タミーノとパミーナの試練」、「首つりのアリア」「パ・パ・パの二重唱」を経て「終曲」にいたる部分は、「魔笛」全曲でも最も感動的な音楽の連続であるが、ワルターの表現もここを全曲の山として、身動きが出来ないほどの緊張力で一貫させる。 「パ・パ・パの二重唱」のアッチェレランド、二人の恋人同志の愛の讃歌は、きわめて精神的に高いものとなって、聴く者をいや応なく、音楽の興奮の渦の中に押し流してしまう。 そしてザラストロの登場、壮麗な合唱がアンダンテで歌われ、次いでアレグロに変る部分のオーケストラの前奏を聴けば、ワルターの絶好調を知るであろう。 (中略) 歌手はタミーノ、パミーナ、夜の女王の3人がかなり良いが、特筆すべき程ではなく、しかも英語で歌われている。 だが目立って聴き劣りのする人もなく、全体にバランスがとれていることと、一人一人にワルターの指示が行き届いて、全員が同じように感情を豊かにこめて歌っているのが良い。 英語も聞き進むに従って気にならなくなる。 コーラスもオーケストラもむしろ平凡だが、すべてが完全にワルターの手足となり、まとまったチームとなって充実した演奏をくりひろげる。 かえってスターが居ないだけに、ワルターの「魔笛」がいっそう純粋に味わえるのだとも言えるだろう。 『ブルーノ・ワルター〜レコードによる演奏の歩み』 (宇野功芳著 音楽之友社1972年刊) ★幕の間の休憩時間はともかく、幕中は途切れなしに収録されており、この頃の放送録音としては非常に鮮明な音質!高音域から低音域までしっかり伸びており、ノイズもきわめて少なく聞きやすいレベルです。 従来の海外盤に勝るとも劣らない極上の音質が最新リマスターとUHQCD化によってさらにパワーアップ!ワルターの、《魔笛》の、最高の名演をご堪能ください。 ★なお本公演は英語歌唱ですが、台詞の場面も含む原語 (ドイツ語) の歌詞・対訳をトラックNoも入れてPDFファイルで弊社HP (WEBサイト) に掲載します。 プリントアウトも可能です。 (ブックレットに記載するパスワードを入力してください) 収録情報 曲目・内容 モーツァルト:歌劇《魔笛》全曲 (英語歌唱) /ワルター (1956) 【2UHQCD】 アーティスト(演奏・出演) メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 ブルーノ・ワルター (指揮) ルシーン・アマーラ (ソプラノ:パミーナ) ブライアン・サリヴァン (テノール:タミーノ) ロバータ・ピーターズ (ソプラノ:夜の女王) ジェローム・ハインズ (バス:ザラストロ) セオドア・アップマン (バリトン:パパゲーノ) ローレル・ハーリー (ソプラノ:パパゲーナ) ポール・フランク (テノール:モノスタトス) ジョージ・ロンドン (バス:弁者) ほか レコーディング 録音 : 1956年3月3日メトロポリタン歌劇場、ニューヨーク (ライヴ) Produced by Epitagraph (原盤:エピタグラフ) モーツァルト:歌劇《魔笛》 (全曲) (英語歌唱) /ブルーノ・ワルター 3,663 円
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ゆかりの地パレルモで上演された ワーグナー最後の大作《パルジファル》 故・グラハム・ヴィックの演出 ★ワーグナー最後の大作《パルジファル》。 彼の死後30年間(1913年まで)バイロイト祝祭劇場に独占上演権が与えられていた作品ですが、以降世界中の劇場で上演されています。 ワーグナー自ら「舞台神聖祝典劇」と銘打ったこの作品は、中世スペインのモンサルヴァート城を舞台に、磔刑に処せられた十字架上のイエス・キリストのわき腹を刺したとされる「聖槍」とキリストが最後の晩餐に使ったとされる「聖杯」を巡る、「救済」をテーマとした物語。 ★今回リリースされるのは、イタリア、パレルモにあるマッシモ劇場で2020年1月に上演された際の映像。 パレルモの地はこの《パルジファル》とゆかりがあり、ワーグナーがパレルモのホテル(グランド・ホテル・エ・デ・パルメ)に1881年〜1882年にかけて長期滞在していた際に作品を完成させました。 またパレルモに滞在中のワーグナーを訪ねてやってきた画家のルノワールがワーグナーの肖像画を描いたのも同ホテルとのこと。 ★指揮は、イスラエル出身の指揮者オメール・メイア・ヴェルバー。 2020/21シーズンよりマッシモ劇場の音楽監督を務めており、《パルジファル》という挑戦的な演目でデビューを飾りました。 また2022/23シーズンからはウィーン、フォルクスオーパーの音楽監督に就任することも決まっている今最も注目される若手指揮者の一人です。 そして演出は、世界中の歌劇場で活躍するイギリス人演出家のグラハム・ヴィック。 日本では、1995年のサイトウキネンフェスティバル松本《放蕩者のなりゆき》、 1996年のフィレンツェ歌劇場日本公演《ランメルモールのルチア》、2003年のミラノ・スカラ座日本公演《マクベス》《オテロ》、2013年新国立歌劇場《ナブッ コ》などを手掛けたこともある名演出家。 2016年にマッシモ劇場で《ニーベルングの指環》を演出しており、マッシモ劇場が近年積極的に取り組んでいるドイツ・ オペラのレパートリーの拡充に一役買っています。 しかし2021年7月17日、新型コロナウィルス感染症により67歳で逝去。 数多くのプロダクションを手掛け、世界 で最も活躍している現役演出家だっただけに、その死は大変惜しまれます。 歌手陣は、タイトル・ロールにはドイツのテノール歌手ダニエル・キルヒ、クンドリには優れたワーグナー歌手として注目のフランスのソプラノ歌手キャサリン・フー ノルト。 アムフォルタスは、ドイツ・オペラを中心に大活躍のトマス・トマソンという実力派が揃っています。 収録情報 曲目・内容 ワーグナー:舞台神聖祝典劇《パルジファル》 アーティスト(演奏・出演) オメール・メイア・ヴェルバー(指揮) マッシモ劇場管弦楽団 マッシモ劇場合唱団(合唱指揮:シロ・ビスコ) マッシモ劇場児童合唱団(合唱指揮:サルヴァトーレ・プントゥロ) ダニエル・キルヒ(テノール/パルジファル:無知で無垢な若者) ジョン・レリエ(バス・バリトン/グルネマンツ:老騎士) トマス・トマソン(バリトン/アムフォルタス:聖杯の城の王) キャサリン・フーノルト(ソプラノ/クンドリ:聖杯の城の女使者) トーマス・ガゼリ(バス・バリトン/クリングゾル:魔法使い) アレクセイ・タノヴィツキ(バス/ティートゥレル:アムフォルタスの父) レコーディング 演出:グラハム・ヴィック 舞台:ティモシー・オブライエン 衣装:マウロ・ティンティ 照明:ジュゼッペ・ディ・イオリオ 動作指導:ロン・ハウエル 映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ 収録:2020年1月26日、マッシモ劇場、パレルモ(ライヴ) ワーグナー:舞台神聖祝典劇《パルジファル》マッシモ劇場 6,314 円
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リュリ最後のオペラ『アシとガラテー』 ルセとレ・タラン・リリク、そして最前線で活躍する歌唱陣たちによる 久々の全曲盤にして超強力盤の登場! ★リュリ最後のオペラ「アシスとガラテー」。 リュリとしては13年ぶりのパストラル (悲劇でない) 作品で、初演当時から賛否両論を巻き起こしながらも何度も上演が重ねられた傑作です。 30年ほど前にミンコフスキが全曲録音して以来、久々の全曲録音の登場となりました。 演奏陣は、フランス・バロックの要、クリストフ・ルセ率いるレ・タランリリク、そして歌唱陣も今最前線で活躍する歌手が顔をそろえた超強力盤。 海の妖精ガラテアと羊飼いアシスとの恋、そして嫉妬深い、ポリフェームの暴力を描いたドラマティックな物語にリュリがつけた音楽は、どの瞬間を切り取っても美しく心揺さぶられる瞬間の連続。 美しい旋律、器楽作品の繊細さなど、作品の魅力をルセがこれ以上ないかたちで引き出しています。 ★『アシとガラテー』は、アネ城での祝祭のために書かれました。 悲劇の形式をとっていないのもそのためで、リュリとしては13年ぶりの、悲劇のスタイルから離れたかたちの作品となります。 物語は、海の妖精ガラテアと羊飼いアシスとの恋が、嫉妬深いポリフェームの暴力に脅かされながらも実っていく様子が描かれています。 台本は、長年タッグを組んでいたキノーが健康上の理由で仕事ができなかったため、コメディ=フランセーズで大変な評判を呼んでいたジャン・ガルベール・ド・カンピストロンが担当しました。 アネ城で城の構造をうまく使いながら行われた初演は大成功で、13日までにほぼ毎晩行われました。 =あらすじ= 《プロローグ》 アネ城に集まったディアーヌや豊かさの神ラバンダンス、祝祭の神コモスらが、アネ城をたたえ、これから始まる物語を予告する。 《パストラル》 第1幕 舞台はシチリア島。 羊飼いのアシスは美しい海の精ガラテアに恋をしている。 羊飼いたちが美しい歌をうたっていると、嫉妬深い巨人ポリフェームが突如海から現れ、羊飼いたちは逃げる。 ガラテアが一人いるのを見つけたポリフェームは彼女に言いより、ガラテアはポリフェームを怒らせると面倒が起きることを知っていたのでポリフェームに従うそぶりを見せる。 第2幕 アシスはガラテアがポリフェームに気を使っていることを咎めるが、ガラテアはアシスの思いを受け入れ、アシスと神殿で結婚することを承諾する。 そこに再びポリフェームが登場すると、ガラテアは彼を怒らせないために、もし自分を手にいれたかったら父であるネレウスの承諾を得なければならないという。 そしてふたりはネレウスのもとに向かう。 第3幕 神殿では既に、アシスとガラテアの結婚式の準備が進められていた。 だまされていたと気づいたポリフェームは怒りをあらわにし、アシスを岩で殺害する。 ガラテアはアシスの亡骸を見て絶望し、ネプチューンに助けを求める。 ネプチューンのおかげでアシスは川に生まれ変わり、ガラテアと結ばれることとなる。 収録情報 曲目・内容 ジャン=バティスト・リュリ (1632-1687) :『アシとガラテー (アシスとガラテア) 』 LWV 73 プロローグと3つの幕から成る英雄的パストラル 台本:ジャン・ガルベール・ド・カンピストロン 初演:1686年9月6日、アネ城 (フランス) アーティスト(演奏・出演) [プロローグ] アンブロワジーヌ・ブレ:ディアーヌ ベネディクト・トーラン:ラバンダンス (豊かさ) ロベール・ゲッチェル:コモス シリル・オヴィティ:アポロン デボラ・カシェ:森の妖精 フィリップ・エステフ:森の精霊 [パストラル] シリル・オヴィティ:アシ (アシス) アンブロワジーヌ・ブレ:ガラテー エドウィン・クロスリー=メルセル:ポリフェーム デボラ・カシェ:アマント、ナイアス ベネディト・トーラン:シッラ、ナイアス ロベール・ゲッチェル:テレーム エンゲラン・ド・イス:ティルシス、ジュノンの従者 フィリップ・エステフ:ネプチューン レコーディング 録音:2021年7月16-18日、ジャン=バティスト・リュリ音楽院、プトー (フランス) リュリ:アシとガラテー/レ・タラン・リリク、クリストフ・ルセ 5,632 円
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50万人のニューヨークの人々を虜にした 伝説野外コンサート「パヴァロッティ・イン・セントラルパーク」が デジタル・リマスター ブルーレイで発売! ★3大テノールの看板歌手ルチアーノ・パヴァロッティ。 20世紀のオペラ界を代表する存在であるばかりでなく、パヴァロッティ&フレンズと題した数々の慈善コンサートでは、幅広い人脈から大物ポピュラー歌手との共演も重ねるなど、ジャンルを超えた世界的人気を博していました。 そして今回前作 『パヴァロッティ・イン・ハイド・パーク』 (KKC-9780/76-2404) に続き、1993年6月にニューヨークのセントラルパークで行われたコンサート映像が、デジタル・リマスター ブルーレイで発売されます。 ★パヴァロッティは、ロンドンのハイドパークを皮切りに大規模な野外コンサートを様々な場所で行なっています。 このセントラルパークでの公演は50万人の観客が集った最大規模のもので、パヴァロッティの歌唱に熱狂する人々の全景を捉えた映像は圧巻です。 6月初夏の爽やかなニューヨークの気候に、観客たちはリラックスした出で立ちでコンサートを楽しむ様子が収録されています。 パヴァロッティが歌うのは、十八番の有名オペラ・アリアやイタリア民謡「オ・ソレ・ミオ」などに加え、「A列車で行こう」などのジャズナンバーを交えた多彩なプログラムで聴衆を魅了します。 また、コンサートの最後を締めくくる「誰も寝てはならぬ」では、パヴァロッティの真骨頂を示す圧巻の歌唱を聴かせます。 収録情報 曲目・内容 パヴァロッティ・イン・セントラルパーク 1. ヴェルディ:歌劇「ルイザ・ミラー」序曲 2. ヴェルディ:歌劇「ルイザ・ミラー」〜穏やかな夜には 3. メルカダンテ:ロンド・ロッソ 4. ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」〜わが祖先の墓よ…やがてこの世に別れを告げよう 5. ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 6. チレア:歌劇「アルルの女」〜ありふれた話 7. ストレイホーン:A列車で行こう 8. デューク・エリントン:スウィングしなけりゃ意味ないね 9. 黒人霊歌:アイ・キャン・ゴー・トゥ・ゴッド・イン・プレイヤー 10. レオンカヴァルロ:マティナータ 11. マスカーニ:セレナータ 12. ビクシオ:風に託そう私の歌 13. ビゼー:「カルメン組曲」〜ファンタジア・ブリランテ 14. ディ・ラザーロ:ローマのギター 15. シベルラ:ジロメッタ 16. デンツァ:魅惑の瞳 17. ヴェルディ:歌劇「椿姫」第3幕への前奏曲 18. デ・クレシェンツォ:つばめは古巣へ 19. デ・クルティス:忘れな草 20. マスネ:歌劇「ウェルテル」〜春風よ,なぜ私をめざめさせるのか 21. プッチーニ:歌劇「トスカ」〜妙なる調和 22. プッチーニ:歌劇「トスカ星は光りぬ 23. ディ・カプア:オ・ソレ・ミオ 24. プッチーニ:歌劇:「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ アーティスト(演奏・出演) ルチアーノ・パヴァロッティ (テノール) ニューヨーク・フィルハーモニック レオーネ・マジエラ (指揮) ハーレム少年合唱団 レコーディング 収録:1993年6月26日、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク、セントラルパーク (ライヴ) パヴァロッティ・イン・セントラルパーク 4,500 円
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日本語帯・解説付き 2022年ブレゲンツ音楽祭 祝祭劇場での上演 社会の衰退と悲恋の物語 ジョルダーノ《シベリア》 ★湖上のオペラ「ブレゲンツ音楽祭」。 オーストリアの西端でドイツとスイスの国境近くに位置するブレゲンツで、裕福な市民の資金が投入され1946年からスタートした音楽祭です。 本映像は2022年8月にブレゲンツ音楽祭で上演されたジョルダーノのオペラ《シベリア》です。 作曲したウンベルト・ジョルダーノ (1867〜1948) はヴェリズモ・オペラを代表する作曲家の一人。 脚本はプッチーニの《ラ・ボエーム》《トスカ》の台本を手掛けた、当時売れっ子の作家ルイージ・イッリカが担当。 初演は、上演予定だったプッチーニの《蝶々夫人》の代わりに、1903年12月19日ミラノ・スカラ座で行われ、初演は大成功をおさめました。 その後ブエノスアイレス、ニューヨーク、サンパウロなどでも上演されるなど高い評価を受け、また1905年にパリでの上演を観たガブリエル・フォーレは「第2幕は、現代の劇音楽が成し得る最も魅力的な音楽である」と称賛したといいます。 一方、翌年2月に初演された《蝶々夫人》は散々な結果に終わってしまいました。 しかし、今日のレパートリーとしての地位を築いたのは《蝶々夫人》であり、現在では《シベリア》の上演機会はほとんどありません。 2022年のブレゲンツ音楽祭では、この両方の作品を上演しており、歴史の一端を垣間見るようです。 《シベリア》は、19世紀前半のロシアとシベリアを舞台に、サンクトペテルブルクの社交界の最高位に上り詰めた女性が、やがて人里離れたシベリアの流刑地で死を迎えるという、社会の衰退を軸にした、悲恋の物語。 ジョルダーノの音楽は、ロシア民謡を随所に取り入れ、ロシア的な音楽モチーフによるロマンティックで迫力のある音楽です。 ドラマチックなステファナを見事に演じきったのは、本作がブレゲンツ音楽祭デビューとなったカナダ人ソプラノ、アンバー・ブライド。 ステファナと恋に落ちる若い士官ヴァシリには、アレクサンドル・ミハイロフ。 歌唱力を要するアリアを朗々と歌いあげます。 またヴァシリー・バルカトフの演出は、暗い色調の舞台装置により、冒頭からステファナの絶望的状況を表現しています。 収録情報 曲目・内容 ジョルダーノ:歌劇《シベリア》 アーティスト(演奏・出演) ヴァレンティン・ウリューピン (指揮) ウィーン交響楽団 プラハ・フィルハーモニー合唱団 (合唱指揮:ルカーシュ・ヴァシレク) アンバー・ブライド (ステファナ/ソプラノ) アレクサンドル・ミハイロフ (ヴァシリ/テノール) スコット・ヘンドリックス (グレビ/バリトン) フレデリカ・ブリレンブール (ニコナ/メゾソプラノ) オメル・コビルジャック (アレクシス王子/テノール) マヌエル・ギュンター (イワン、コサック兵/テノール) ミヒャエル・ムロセック (ミスキンスキ、傷病兵/バリトン) ウンステイン・アルナソン (ワリノフ、役人/バス) スタニスラフ・ヴォロビョフ (大尉、監視兵/バス) ルドルフ・メドニャンスキ (軍曹/テノール) レコーディング 演出:ヴァシリー・バルカトフ 装置:クリスティアン・シュミット 衣装:ニコル・フォン・グラエヴェニッツ 照明:アレクサンダー・シワエフ 映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ 収録:2022年8月、祝祭劇場, ブレゲンツ (ライヴ) ジョルダーノ:歌劇《シベリア》 6,620 円
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現代最高のプッチーニ歌いクリスティーネ・オポライス チリ生まれの注目のテノール、ジョナサン・テテルマン 注目のキャストによるアン・デア・ウィーン劇場《トスカ》 ★2022年1月にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場で上演されたプッチーニの名作《トスカ》。 1800年のローマを舞台に、美貌の歌姫トスカと画家カヴァラドッシの悲恋の物語が、プッチーニの甘美な旋律と劇的なオーケストラで描かれる傑作オペラです。 本上演は、マルク・アルブレヒト指揮、ウィーン放送交響楽団による演奏で、主役トスカには「現代最高のプッチーニ歌い」と称されるクリスティーネ・オポライス、そして恋人のカヴァラドッシには、チリ生まれアメリカ育ちのジョナサン・テテルマン。 DGから「プッチーニ:アリア集」をリリースした注目のテノール歌手。 マルティン・クシェイの大胆な演出、オポライスのドラマチックな歌唱、そして若きテノール、テテルマンの情熱的なカヴァラドッシと、見ごたえのある上演です。 アン・デア・ウィーン劇場は、モーツァルトのオペラ《魔笛》を書いたエマヌエル・シカネーダーによって1801年に建設され、ベートーヴェンも《フィデリオ》、交響曲2、3、5、6番の初演を行った、ウィーン国立歌劇場、フォルクスオーパーよりも古いウィーン最古の歴史的な劇場です。 現在は2024年のリニューアルオープンに向けて改修工事のため閉館しています。 [あらすじ] 1800年6月。 ナポレオン軍が欧州で勢いを増し、ローマ共和国が廃止され教皇国家が復活した頃。 画家のカヴァラドッシは、脱獄してきた政治犯アンジェロッティの逃亡を手助けする。 そのことが明らかになり、カヴァラドッシは警視総監スカルピに捕らえられ死刑が告げられる。 カヴァラドッシの恋人トスカは、カヴァラドッシを助けようとスカルピアに懇願しますが、スカルピアはトスカを脅迫して性的関係を迫る。 ここでトスカによって歌われるのが「歌に生き、愛に生き」。 トスカは逃亡するための通行手形をスカルピアに要求。 その時、揉み合ってトスカはスカルピアをナイフで刺し殺してしまう。 終幕では、収監されているカヴァラドッシがトスカへの愛の手紙を書いている途中に感極まって歌うアリア「星は光りぬ」はオペラのクライマックス。 そしてトスカはカヴァラドッシの元へ行き、通行手形を手に入れスカルピアを殺したことを伝える。 二人はつかの間の自由を喜ぶが、見せかけの処刑であるはずが、カヴァラドッシは本当に処刑されてしまい、最後にトスカもそれを追って命を断ち、オペラは悲劇に終わる。 収録情報 曲目・内容 プッチーニ:歌劇《トスカ》 アーティスト(演奏・出演) マルク・アルブレヒト (指揮) ウィーン放送交響楽団 クリスティーネ・オポライス (トスカ/ソプラノ) ジョナサン・テテルマン (カヴァラドッシ/テノール) ガボール・ブレッツ (スカルピア/バリトン) ラファウ・パウヌク (シャルローネ/バリトン) イヴァン・ジノヴィエフ (チェーザレ・アンジェロッティ/バス) アンドリュー・モルシュタイン (スポレッタ/テノール) ゾフィー・オーエスキー (アッタヴァンティ公爵夫人) アーノルド・シェーンベルク合唱団 レコーディング 演出:マルティン・クシェイ 舞台装置:アンネッテ・ムルシェツ 衣裳:スー・シグモンド 照明:ラインハルト・トラウプ 映像監督:ティツィアーノ・マンシーニ 収録:2022年1月、アン・デア・ウィーン劇場、ウィーン (ライヴ) プッチーニ:歌劇《トスカ》 6,314 円
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バレンボイムの代役として指揮台に立った ティーレマンによる《リング》が映像化! チェルニャコフによる大胆かつ納得の読み替え演出 ミヒャエル・フォレによる圧巻のヴォータンに注目! ★2022/23シーズンは、ダニエル・バレンボイムがベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任して30年という記念すべき年でした。 様々な企画が打ち出される中、もっとも注目されていたのはディミトリ・チェルニャコフ新演出による《ニーベルングの指環》。 4夜連続上演をシーズン中に4回行う予定でしたが、バレンボイムが体調を崩してしまったため、3回をクリスティアン・ティーレマンが、もう1回をバレンボイムの弟子でドイツの若手指揮者トーマス・グガイスが務めることになりました。 ティーレマンはその後、2024年9月よりバレンボイムの後任としてベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任することが決まっています。 そして今回C majorレーベルよりティーレマン指揮による4部作が映像商品としてリリースされます。 巨大な楽劇の幕開けである序夜《ラインの黄金》。 ライン河の底でラインの乙女たちに守られていた黄金がアルベリヒに略奪されて、世界を支配する力を持つかわりに呪われた指輪となり、これをめぐる神々、巨人族、小人族の争いが生じた経緯をものがたる作品です。 本上演は、チェルニャコフらしく読み替え演出となっており、ヴォータンが所長を務める極秘研究室『ESCHE』を舞台とし、研究所の研究員は神々、そして実験体となるのは人間、巨人という設定。 舞台にはガラス張りの研究所が置かれ、その平面図が投影されます。 「ヴァルハラ」に見立てられた研究所は、エレベーターで行き来する実験室、会議室など部屋は細かく分かれており、物語を進行するのに重要な役割を果たします。 この舞台では神とそれ以外の者は、研究者と被験者としてあらわされていますが、これは現代のシステムとしても置き換えることができ、チェルニャコフの演出は、複雑で難解なこの作品を痛切な皮肉をもって描いています。 ヴォータン役のミヒャエル・フォレは、存在感のある迫力の歌声で圧倒。 ティーレマンの指揮も、巨大な音楽を壮大に響かせ、かつ音楽的に細部を緻密に作り上げ、堂々とした演奏を披露しています。 収録情報 曲目・内容 ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》 ヴォータン:ミヒャエル・フォレ ドンナー:ラウリ・ファサール フロー :シャボンガ・マキンゴ ローゲ:ロランド・ヴィラソン アルベリヒ:ヨハネス・マルティン・クレンツェレ ミーメ:ステファン・リューガメーア ファーゾルト:ミカ・カレス ファーフナー:ペーター・ローゼ フリッカ:クラウディア・マーンケ フライア:アネット・フリテッシュ エルダ :アンナ・キスユディット ヴォークリンデ:エヴェリン・ノヴァーク ヴェルグンデ:ナタリア・スクリッカ フロースヒルデ:アンナ・ラプコプスカヤ アーティスト(演奏・出演) クリスティアン・ティーレマン (指揮) ベルリン国立歌劇場管弦楽団 ベルリン国立歌劇場合唱団 レコーディング 演出:ディミトリ・チェルニャコフ 日本語字幕:広瀬大介 収録:2022年10月、ベルリン国立歌劇場、ライヴ ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》 6,314 円
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日本語帯・解説付き 2022年ブレゲンツ音楽祭 祝祭劇場での上演 社会の衰退と悲恋の物語 ジョルダーノ《シベリア》 ★湖上のオペラ「ブレゲンツ音楽祭」。 オーストリアの西端でドイツとスイスの国境近くに位置するブレゲンツで、裕福な市民の資金が投入され1946年からスタートした音楽祭です。 本映像は2022年8月にブレゲンツ音楽祭で上演されたジョルダーノのオペラ《シベリア》です。 作曲したウンベルト・ジョルダーノ (1867〜1948) はヴェリズモ・オペラを代表する作曲家の一人。 脚本はプッチーニの《ラ・ボエーム》《トスカ》の台本を手掛けた、当時売れっ子の作家ルイージ・イッリカが担当。 初演は、上演予定だったプッチーニの《蝶々夫人》の代わりに、1903年12月19日ミラノ・スカラ座で行われ、初演は大成功をおさめました。 その後ブエノスアイレス、ニューヨーク、サンパウロなどでも上演されるなど高い評価を受け、また1905年にパリでの上演を観たガブリエル・フォーレは「第2幕は、現代の劇音楽が成し得る最も魅力的な音楽である」と称賛したといいます。 一方、翌年2月に初演された《蝶々夫人》は散々な結果に終わってしまいました。 しかし、今日のレパートリーとしての地位を築いたのは《蝶々夫人》であり、現在では《シベリア》の上演機会はほとんどありません。 2022年のブレゲンツ音楽祭では、この両方の作品を上演しており、歴史の一端を垣間見るようです。 《シベリア》は、19世紀前半のロシアとシベリアを舞台に、サンクトペテルブルクの社交界の最高位に上り詰めた女性が、やがて人里離れたシベリアの流刑地で死を迎えるという、社会の衰退を軸にした、悲恋の物語。 ジョルダーノの音楽は、ロシア民謡を随所に取り入れ、ロシア的な音楽モチーフによるロマンティックで迫力のある音楽です。 ドラマチックなステファナを見事に演じきったのは、本作がブレゲンツ音楽祭デビューとなったカナダ人ソプラノ、アンバー・ブライド。 ステファナと恋に落ちる若い士官ヴァシリには、アレクサンドル・ミハイロフ。 歌唱力を要するアリアを朗々と歌いあげます。 またヴァシリー・バルカトフの演出は、暗い色調の舞台装置により、冒頭からステファナの絶望的状況を表現しています。 収録情報 曲目・内容 ジョルダーノ:歌劇《シベリア》 アーティスト(演奏・出演) ヴァレンティン・ウリューピン (指揮) ウィーン交響楽団 プラハ・フィルハーモニー合唱団 (合唱指揮:ルカーシュ・ヴァシレク) アンバー・ブライド (ステファナ/ソプラノ) アレクサンドル・ミハイロフ (ヴァシリ/テノール) スコット・ヘンドリックス (グレビ/バリトン) フレデリカ・ブリレンブール (ニコナ/メゾソプラノ) オメル・コビルジャック (アレクシス王子/テノール) マヌエル・ギュンター (イワン、コサック兵/テノール) ミヒャエル・ムロセック (ミスキンスキ、傷病兵/バリトン) ウンステイン・アルナソン (ワリノフ、役人/バス) スタニスラフ・ヴォロビョフ (大尉、監視兵/バス) ルドルフ・メドニャンスキ (軍曹/テノール) レコーディング 演出:ヴァシリー・バルカトフ 装置:クリスティアン・シュミット 衣装:ニコル・フォン・グラエヴェニッツ 照明:アレクサンダー・シワエフ 映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ 収録:2022年8月、祝祭劇場, ブレゲンツ (ライヴ) ジョルダーノ:歌劇《シベリア》 4,620 円
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ヤーコプスの大名盤、後宮からの誘拐と魔笛が ボックスで登場!!! 『後宮からの誘拐』〜〜ヤーコプスの『後宮からの誘拐』は、2014年の録音。 パーカッションもにぎにぎしく活躍する快速序曲から、トルコを思わせる世界に一気に引きこまれる痛快な演奏です。 セリフ部分にも演技と音楽の両面で様々に工夫がなされ、聴いていて実にたのしい「後宮」の誕生となりました! ★1782年の「後宮からの誘拐」のウィーン初演は、聴衆および批評家たちから、かつてない大成功の反響となりました。 エキゾチズム (東洋趣味) に重きを置いた音楽、啓蒙主義思想の礼賛、当時のオスマン帝国に対する偏見とは間逆の筋書が当時の人々にとってまさにドンピシャ、ツボにはまったものだったのです。 また、このオペラはジングシュピール (歌芝居) なのでレチタティーヴォがなく、アリアとセリフで構成されています。 現在では、演奏に際し、セリフ部分は多くの部分がカットされてしまいますが、この録音では改訂を施しながらもフルに収録。 さらに、アリアの途中でもセリフを挿入させるなど、耳のための音楽劇として聴き手が場面や登場人物の心情を想像しやすいような工夫も随所に見られます。 さらに、様々な資料から、ヤーコプスは、セリフ部分でモーツァルトが自らフォルテピアノを操り場面を盛り上げ、次のアリアへのよい橋渡しとなるような即興、あるいは自作の鍵盤音楽からの引用を織り交ぜたのではと考え、この録音に際してもセリフ部分の何か所かで、フォルテピアノ奏者にちょっとした楽曲を演奏させ、さらにアリアの中でも通奏低音の枠を超えたようなものを演奏させています。 このような細かな工夫により、セリフとアリアのつながりにも自然な流れが生まれ、オペラの内容がよりリアルなものとして見事によみがえっています。 ★歌唱陣は、バイロイトにも出演、カルダーラの世界初録音アリア集CD (マルコン指揮) でも注目を浴びたソプラノのロビン・ヨハンセン、既にバロックからロマン派のアリアまで多数のCDをリリース、2015年のザルツブルク音楽祭デビューをしたテノールのマキシミリアン・シュミットなど、旬の顔ぶれがズラリそろっています! 『魔笛』〜〜『魔笛』は2009年の録音。 セリフ部分にも音楽部分にも入念な考察を重ねた、歌芝居としての面白さが万全に引き出された演奏です。 タミーノ役のダニエル・ベーレはハンブルク出身で録音当時デビューしたてでしたが、今では大活躍のテノールです。 ペーターゼンは押しも押されぬ存在のソプラノ。 『魔笛』の録音に新たな歴史を刻んだ名盤です。 収録情報 曲目・内容 W.A.モーツァルト:後宮からの誘拐&魔笛/ヤーコプス 『後宮からの誘拐』[CD1-2] コンスタンツェ:ロビン・ヨハンセン (ソプラノ) ブロンデ:マリ・エリクスモーエン (ソプラノ) ベルモンテ:マキシミリアン・シュミット (テノール) ペドリッロ:ジュリアン・プレガルディエン (テノール) オスミン:ディミトリー・イヴァシュチェンコ (バス) 太守セリム:コルネリウス・オボニャ (語り) ルネ・ヤーコプス (指揮) ベルリン古楽アカデミー RIAS室内合唱団 録音:2014年9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン 『魔笛』[CD3-5] タミーノ:ダニエル・ベーレ (テノール) パミーナ:マリス・ペーターゼン (ソプラノ) パパゲーノ:ダニエル・シュムッツハルト (バリトン) パパゲーナ:イム・スンヘ (ソプラノ) 夜の女王:アンナ=クリスティーナ・カーッポラ (ソプラノ) ザラストロ:マルコス・フィンク (バス=バリトン) モノスタトス:クルト・アツェスベルガー (テノール) 第1の侍女:インガ・カルナ (ソプラノ) 第2の侍女:アンナ・グレヴェリウス (メゾ・ソプラノ) 第3の侍女:イザベル・ドリュエ (メゾ・ソプラノ) 弁者:コンスタンティン・ヴォルフ (バス=バリトン) ほか ルネ・ヤーコプス (指揮) ベルリン古楽アカデミー RIAS室内合唱団 録音:2009年9,10月/テルデックス・スタジオ・ベルリン W.A.モーツァルト:後宮からの誘拐&魔笛/ヤーコプス 6,820 円
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バレンボイムの代役として指揮台に立った ティーレマンによる《リング》が映像化! チェルニャコフによる大胆かつ納得の読み替え演出 第1夜《ワルキューレ》 アニヤ・カンペによる強く美しいブリュンヒルデは必見! ★2022/23シーズンは、ダニエル・バレンボイムがベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任して30年という記念すべき年でした。 様々な企画が打ち出される中、もっとも注目されていたのはディミトリ・チェルニャコフ新演出による《ニーベルングの指環》。 4夜連続上演をシーズン中に4回行う予定でしたが、バレンボイムが体調を崩してしまったため、3回をクリスティアン・ティーレマンが、もう1回をバレンボイムの弟子でドイツの若手指揮者トーマス・グガイスが務めることになりました。 ティーレマンはその後、2024年9月よりバレンボイムの後任としてベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任することが決まっています。 そして今回C majorレーベルよりティーレマン指揮による4部作が映像商品としてリリースされます。 第1夜《ワルキューレ》は、神々の長ヴォータンが人間の女性との間にもうけた双子の兄妹の愛と、ヴォータンの娘たちで英雄を天空に導く女戦士ワルキューレのひとり、ブリュンヒルデが神々の世界を追放されるまでを描きます。 本作は、極秘研究室『ESCHE』を舞台とした冴えわたるチェルニャコフの演出が見もの。 《ワルキューレ》では、研究所の所長ヴォータンに監視された部屋で物語が進んで行きます。 ワルキューレたちは研究所の職員、ジークムントは逃亡犯、フンディングは警官という設定。 ブリュンヒルデを歌うのは、ワーグナーのレパートリーで世界的な成功を収めているアニヤ・カンペ。 美しくて張りのある声で、強く美しいブリュンヒルデにはまっています。 収録情報 曲目・内容 ワーグナー:楽劇《ワルキューレ》 ジークムント:ロバート・ワトソン ジークリンデ:ヴィダ・ミクネヴィチウテ フンディンク:ミカ・カレス ウォータン:ミヒャエル・フォレ ブリュンヒルデ:アニヤ・カンペ フリッカ:クラウディア・マーンケ ゲルヒルデ:クララ・ナデスディン ヘルムヴィーゲ:クリスティアーネ・コール ヴァルトラウテ:ミヒャル・ドロン シュヴェルトライテ:アレクサンドラ・イオニス オルトリンデ:アネット・フリッチュ ジークルーネ:ナタリア・スクリツカ グリムゲルデ:アンナ・ラプコフスカヤ ロスヴァイセ:クリスティーナ・スタネック アーティスト(演奏・出演) クリスティアン・ティーレマン (指揮) ベルリン国立歌劇場管弦楽団 ベルリン国立歌劇場合唱団 レコーディング 演出:ディミトリ・チェルニャコフ 日本語字幕:広瀬大介 収録:2022年10月、ベルリン国立歌劇場、ライヴ ワーグナー:楽劇《ワルキューレ》 6,314 円
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2022年7月にブレゲンツ音楽祭で上演されたばかりの 湖上の《蝶々夫人》がスピード・リリース! ★湖上のオペラ「ブレゲンツ音楽祭」。 オーストリアの西端でドイツとスイスの国境近くに位置するブレゲンツ。 裕福な市民の資金が投入され1946年からスタートしたこの音楽祭は、ボーデン湖の上に舞台を設置して、伝統的舞台芸術であるオペラと、最先端の技術を融合したスペクタクルなオペラが4週間にわたって上演されます。 オーケストラや合唱はステージではなく、隣接するホールで演奏し、最新の音響技術で舞台上のソリストとミックスされ、客席に設置されたスピーカーから聴衆に届けられます。 ★今回発売されるのは、なんと!今年の7月に上演されたばかりの演目、チューリッヒ歌劇場の芸術総監督のアンドレアス・ホモキ演出のプッチーニ《蝶々夫人》です。 カタダの舞台芸術家マイケル・レヴィンが担当した「和紙」をイメージした舞台に、繊細な風景画が映し出され、ボーデン湖に日本の風情を感じる不思議な空間。 蝶々夫人には、ウズベキスタン出身の注目の歌手バルノ・イスマトゥラエワを起用。 感動的なアリア「ある晴れた日に」を美しく歌い上げています。 (あらすじ) 舞台は日本の長崎。 芸者の蝶々さん (15歳) は、アメリカ人の海軍中尉ピンカートンに妻として迎えられ、二人は幸せな時を迎えますが、その時間は長く続きません。 ピンカートンはアメリカに帰国、アメリカで別の女性と結婚します。 蝶々夫人は、ピンカートンとの間にできた子供と共に3年間日本で彼の帰りを待ち続けます。 しかしピンカートンが再び日本に戻ってきた時にはアメリカの妻を連れており、希望を失った蝶々さんは、子供を残し、自らの命を絶つ。 収録情報 曲目・内容 プッチーニ:オペラ《蝶々夫人》 アーティスト(演奏・出演) 蝶々夫人・・・バルノ・イスマトゥラエワ スズキ・・・アンナリーサ・ストロッパ B.F.ピンカートン・・・エドガラス・モントヴィダス シャープレス・・・ブライアン・マリガン ゴロー・・・タイラン・ラインハルト ヤマドリ・・・オマー・コビリャック ボンゾ・・・スタニスラフ・ヴォロビヨフ ケート・ピンカートン・・・ハミダ・クリストファーセン 神官・・・ウンステイン・アウルナソン ブレゲンツ祝祭合唱団 プラハ・フィルハーモニー合唱団 ウィーン交響楽団 エンリケ・マッツォーラ (指揮) 演出:アンドレアス・ホモキ 舞台:マイケル・レヴィン 衣装:アントニー・マクドナルド 映像監督:ヘニング・カステン ボーナス映像:ブレゲンツ音楽祭〜希望と憧れ (監督:イングリッド・ベルテル) レコーディング 収録:2022年7月、ブレゲンツ音楽祭、ライヴ プッチーニ:オペラ《蝶々夫人》 ブレゲンツ音楽祭 2022 6,620 円
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マイヨーの近未来的視点で描かれたモンテカルロ・バレエの「コッペリア」 ★名作バレエ「コッペリア」。 スワニルダとフランツの若い二人の恋と老人コッペリウスの孤独、そして素晴らしいドリーブの音楽が魅力の作品。 本作は、モンテカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン=クリストフ・マイヨーによる新演出版(2019年初演)。 元々は機械仕掛けの人形コッペリア。 マイヨー版ではタイトルの「COPPEL-I.A.」が意味するように、AI・人工知能が搭載されたアンドロイドとして描かれています。 音楽も一部原曲であるドリーブを使用していますが、実兄のベルトラン・マイヨーが新たな曲をつけています。 二人の若者に愛が芽生える一方で、人工知能をもつコッペリアは、これまで彼らが信じていた愛についての常識を覆し、理想のパートナーとは生身の人間なのか、それとも...。 古典作品をマイヨーらしい視点で再評価した興味深い作品です。 収録情報 曲目・内容 コッペリア COPPEL-I.A. アーティスト(演奏・出演) 音楽:ベルトラン・マイヨー(一部/原曲:レオ・ドリーブ)振付:ジャン・クリストフ・マイヨーパリ国立歌劇場管弦楽団ジャン・バティスト・マリ(指揮)ルー・ベイン(コッペリア)マテイユ・ウルバン(コッペリウス)アンナ・ブラックウェル(スワニルダ)シモーネ・トリブーナ(フランツ)小池ミモザ(スワニルダの母)モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 レコーディング 収録:2022年6月、 グリマルディ・フォーラム(モナコ) モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」 5,115 円
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マイヨーの近未来的視点で描かれたモンテカルロ・バレエの「コッペリア」 ★名作バレエ「コッペリア」。 スワニルダとフランツの若い二人の恋と老人コッペリウスの孤独、そして素晴らしいドリーブの音楽が魅力の作品。 本作は、モンテカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン=クリストフ・マイヨーによる新演出版(2019年初演)。 元々は機械仕掛けの人形コッペリア。 マイヨー版ではタイトルの「COPPEL-I.A.」が意味するように、AI・人工知能が搭載されたアンドロイドとして描かれています。 音楽も一部原曲であるドリーブを使用していますが、実兄のベルトラン・マイヨーが新たな曲をつけています。 二人の若者に愛が芽生える一方で、人工知能をもつコッペリアは、これまで彼らが信じていた愛についての常識を覆し、理想のパートナーとは生身の人間なのか、それとも...。 古典作品をマイヨーらしい視点で再評価した興味深い作品です。 収録情報 曲目・内容 コッペリア COPPEL-I.A. アーティスト(演奏・出演) 音楽:ベルトラン・マイヨー(一部/原曲:レオ・ドリーブ)振付:ジャン・クリストフ・マイヨーパリ国立歌劇場管弦楽団ジャン・バティスト・マリ(指揮)ルー・ベイン(コッペリア)マテイユ・ウルバン(コッペリウス)アンナ・ブラックウェル(スワニルダ)シモーネ・トリブーナ(フランツ)小池ミモザ(スワニルダの母)モナコ公国モンテカルロ・バレエ団 レコーディング 収録:2022年6月、 グリマルディ・フォーラム(モナコ) モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」 6,314 円
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日本語帯・解説付き キース・ウォーナーの革新的演出で魅せる《ジュリオ・チェーザレ》 ベジュン・メータ、クリストフ・デュモー 二人のカウンターテナーの活躍にも注目 ★1724年ロンドンのキングス・シアターで初演されたヘンデルの《ジュリオ・チェーザレ》 (エジプトのジュリオ・チェーザレ) 。 ジュリオ・チェーザレとは、英語ではジュリアス・シーザーで、あの古代ローマにおける最大の英雄ユリウス・カエサルのこと。 物語は、ポンペオを追ってエジプトにやってきたチェーザレ。 エジプトは、クレオパトラとその弟トロメーオによる共同統治を行っていたが、2人の仲は悪く、お互いが相手を蹴落とし王座を狙っていた。 という背景で進みます。 恋する英雄チェーザレ。 そして最初は自身の権力欲でチェーザレに近づいたものの次第にチェーザレに惹かれるクレオパトラ。 壮大な歴史劇をもとに、登場人物それぞれの関係に様々な思惑が絡みあう、波乱万丈な愛と権力のドラマ。 勝利と悲しみ、絶望と幸福、愛と憂鬱、人間の多彩な感情表現を見事に描いたバロック・オペラとして人気の高い作品です。 今回は、世界的演出家キース・ウォーナーによる演出。 エリザベス・テイラー主演の歴史スペクタクル超大作、映画『クレオパトラ』の映像をバロック・オペラに融合させた革新的な演出。 またレベルの高い歌手陣たちが揃い、丁々発止のやりとりも見逃せません。 特に現代を代表するカウンターテナー、ベジュン・メータとクリストフ・デュモー二人の活躍が舞台を一層際立たせて、またルイーズ・アルダーの魅惑的なクレオパトラも必見。 そしてアイヴァー・ボルトン指揮、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスが鮮烈な音楽を聴かせ、ヘンデルの音楽の魅力も存分に味わうことができます。 収録情報 曲目・内容 ヘンデル : オペラ《ジュリオ・チェーザレ》 アーティスト(演奏・出演) アイヴァー・ボルトン (指揮) ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス ベジュン・メータ (ジュリオ・チェーザレ/カウンターテナー) ルイーズ・アルダー (クレオパトラ/ソプラノ) クリストフ・デュモー (トロメーオ/カウンターテナー) パトリシア・バードン (コルネーリア/メゾソプラノ) ジェイク・アルディッティ (セスト/カウンターテナー) サイモン・ベイリー (アキッラ/バス=バリトン) コンスタンティン・デッリ (ニレーノ/カウンターテナー) ヨニ・エステルスンド (ポンペオ) レコーディング 演出:キース・ウォーナー 舞台&衣装:アシュレイ・マーティン=デイヴィス 照明:マーク・ジョナサン 振付:マンディ・ディミトリウ 映像デザイナー:デイヴィッド・ハネケ 共同演出:カタリーナ・カステニング 共同舞台デザイナー:ジェレミー・ダカー 映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ 日本語字幕:井内百合子 収録:2021年12月、アン・デア・ウィーン劇場 (ライヴ) ヘンデル : オペラ《ジュリオ・チェーザレ》 6,700 円
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ノイマイヤーとアウエルバッハが贈る 21世紀版「エフゲニー・オネーギン」 ★ジョン・ノイマイヤーとハンブルク・バレエ団による、レーラ・アウエルバッハのバレエ第2弾が登場。 今回はアウエルバッハの偉大な先達プーシキンの「タチヤナ」。 ★原作はチャイコフスキーのオペラで知られる「エフゲニー・オネーギン」。 このバレエではオネーギンでなく、ヒロインのタチヤナの視点から描いています。 ドストエフスキーなども、この小説の真の主人公はオネーギンではなくタチヤナだと述べていますが、ノイマイヤーとアウエルバッハも同意見でした。 ★「エフゲニー・オネーギン」のバレエはノイマイヤーの師ジョン・クランコが1965年に制作したものが知られていますが、その影響を全く受けず、むしろアンドレア・ブレートが演出したチャイコフスキーのオペラでの1980年代風解釈を参考にしたとのこと。 ★タチヤナはロシアの片田舎に住む多感な少女。 ノイマイヤーは、この話で起こるすべての出来事が彼女の妄想に端を発するとしています。 そのためチャイコフスキーもクランコも扱わなかったタチヤナの夢の場を中心に据え、熊をフロイト心理学の象徴のように登場させ、意外な結末となります。 音楽の雄弁さも特筆で、原作はロシア人アウエルバッハにとって諳んじているうえ、自身の文才と妄想力で21世紀のプーシキンを再創造しています。 ★予想外なのがレヴァゾフ演じるオネーギン。 ノイマイヤーはロシア・アヴァンギャルドの有名な画家ロトチェンコをモデルにしたとのことで、19世紀ロシアの虚無的な貴族の若者がスキンヘッド、裸にジャケットをはおったパンク風ファッションで登場します。 ★ボーナス映像は、ノイマイヤー、ブシェ、レヴァゾフが作品観や意図について語る興味深いもの。 日本語字幕付きです。 収録情報 曲目・内容 レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) [+ボーナス映像 : ドキュメンタリー「プーシキンへ帰れ」] アーティスト(演奏・出演) サイモン・ヒューウェット (指揮) ハンブルク国立フィル エレーヌ・ブシェ (タチヤナ) エドヴィン・レヴァゾフ (オネーギン) レスリー・ヘイルマン (オリガ) アレクサンドル・トゥルシュ (レンスキー) カーステン・ユング (N公爵) ハンブルク・バレエ団 レコーディング 原作 : アレクサンドル・プーシキン 振付、舞台美術、衣裳、照明 : ジョン・ノイマイヤー 収録 : 2014年/ハンブルク国立歌劇場 (ライヴ) 監督 : E.モーリッツ レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) 6,314 円
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ハイチを舞台にした戯曲からの新作オペラ ★ハイチの劇作家フォーベール・ボリバル (1979-) の同名の戯曲をもとに2020年に作曲されたオペラです。 世界初録音。 歌手4人とオーケストラによる室内オペラ。 収録情報 曲目・内容 ダヴィド・ボンタン (1978-) :歌劇『La Flambeau』 アーティスト(演奏・出演) アラン・トゥルーデル (指揮) モントリオール・クラシック・オーケストラ ムッシュ:ポール・ウィリアムソン (テノール) マダム:カトリーヌ・ダニエル (メゾソプラノ) マドモアゼル:スザンヌ・タフォ (ソプラノ) 男:ブランドン・コールマン (バスバリトン) レコーディング 録音:2023年2月8日/モントリオール ダヴィド・ボンタン:歌劇『La Flambeau』 4,345 円
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コリン・デイヴィス追悼公演ブリテンの心理劇オペラの傑作「ねじの回転」次代の英国オペラ界を担う俊英、ファーンズの指揮! ★2013年4月16、18日、ロンドンのバービカン・センターでブリテンの「ねじの回転」が演奏会形式で上演されました。 本来、この上演はロンドン交響楽団の前首席指揮者コリン・デイヴィスが指揮する予定でしたが、数ヶ月の体調不良の末、公演直前の4月14日に亡くなってしまいました。 この上演は図らずも追悼公演になってしまったのです。 出演者たちの思いが一つになっていることは、録音を通しても実感できることでしょう。 代役指揮者はリチャード・ファーンズ。 1964年生まれの英国の中堅指揮者。 日本ではまだ知名度は低いでしょうが、北イングランド、リーズのオペラ・ノースの音楽監督を2004年から務め、意欲的な上演を立て続けに成功させて名声を高めつつある人物。 遠からず国際的人気指揮者になることでしょう。 その冴えた劇場感覚はこの演奏からも十分伝わってきます。 「ねじの回転」は2010年に演奏したことがあるそうです。 キャストは適材適所。 家庭教師のサリー・マシューズは、LSOシリーズではお馴染みの英国のソプラノ。 透明感のある美声がこの役にピタリです。 ピーター・クイントのアンドルー・ケネディは1977年、英国生まれの若いテノール。 バロック音楽やモーツァルトのテノールとして人気が高い美声のテノールですが、ミステリアスな雰囲気と声の張りにも不足はなく、クイントは当り役でしょう。 重要な役であるグロース夫人には、英国のベテランのメッゾソプラノ、キャサリン・ウィン=ロジャースを起用。 そしてマイルズ少年はマイケル・クレイトン=ジョリ君が天使の声で歌っています。 デイヴィス追悼で聞くにしても、次世代のオペラ界の担い手を耳で知るにも、新しい世代の歌手を目当てにするも、いずれにしても注目の録音です。 収録情報 曲目・内容 ブリテン:「ねじの回転」 アーティスト(演奏・出演) アンドルー・ケネディ(T 前口上,ピーター・クイント)サリー・マシューズ(S 家庭教師)マイケル・クレイトン=ジョリ(Bs マイルズ)ルーシー・ホール(S フローラ)キャサリン・ウィン=ロジャース(Ms グロース夫人)キャサリン・ブロデリック(S ジェスル嬢)リチャード・ファーンズ(指揮)ロンドン交響楽団 レコーディング 録音:2013年4月16、18日/ロンドン(ライヴ録音) ブリテン:「ねじの回転」 4,367 円
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ノイマイヤーとアウエルバッハが贈る 21世紀版「エフゲニー・オネーギン」 ★ジョン・ノイマイヤーとハンブルク・バレエ団による、レーラ・アウエルバッハのバレエ第2弾が登場。 今回はアウエルバッハの偉大な先達プーシキンの「タチヤナ」。 ★原作はチャイコフスキーのオペラで知られる「エフゲニー・オネーギン」。 このバレエではオネーギンでなく、ヒロインのタチヤナの視点から描いています。 ドストエフスキーなども、この小説の真の主人公はオネーギンではなくタチヤナだと述べていますが、ノイマイヤーとアウエルバッハも同意見でした。 ★「エフゲニー・オネーギン」のバレエはノイマイヤーの師ジョン・クランコが1965年に制作したものが知られていますが、その影響を全く受けず、むしろアンドレア・ブレートが演出したチャイコフスキーのオペラでの1980年代風解釈を参考にしたとのこと。 ★タチヤナはロシアの片田舎に住む多感な少女。 ノイマイヤーは、この話で起こるすべての出来事が彼女の妄想に端を発するとしています。 そのためチャイコフスキーもクランコも扱わなかったタチヤナの夢の場を中心に据え、熊をフロイト心理学の象徴のように登場させ、意外な結末となります。 音楽の雄弁さも特筆で、原作はロシア人アウエルバッハにとって諳んじているうえ、自身の文才と妄想力で21世紀のプーシキンを再創造しています。 ★予想外なのがレヴァゾフ演じるオネーギン。 ノイマイヤーはロシア・アヴァンギャルドの有名な画家ロトチェンコをモデルにしたとのことで、19世紀ロシアの虚無的な貴族の若者がスキンヘッド、裸にジャケットをはおったパンク風ファッションで登場します。 ★ボーナス映像は、ノイマイヤー、ブシェ、レヴァゾフが作品観や意図について語る興味深いもの。 日本語字幕付きです。 収録情報 曲目・内容 レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) [+ボーナス映像 : ドキュメンタリー「プーシキンへ帰れ」] アーティスト(演奏・出演) サイモン・ヒューウェット (指揮) ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団 エレーヌ・ブシェ (タチヤナ) エドヴィン・レヴァゾフ (オネーギン) レスリー・ヘイルマン (オリガ) アレクサンドル・トゥルシュ (レンスキー) カーステン・ユング (N公爵) ハンブルク・バレエ団 レコーディング 原作 : アレクサンドル・プーシキン 振付、舞台美術、衣裳、照明 : ジョン・ノイマイヤー 収録 : 2014年/ハンブルク国立歌劇場 (ライヴ) 監督 : E.モーリッツ レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) 6,314 円
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ノイマイヤーとアウエルバッハが贈る 21世紀版「エフゲニー・オネーギン」 ★ジョン・ノイマイヤーとハンブルク・バレエ団による、レーラ・アウエルバッハのバレエ第2弾が登場。 今回はアウエルバッハの偉大な先達プーシキンの「タチヤナ」。 ★原作はチャイコフスキーのオペラで知られる「エフゲニー・オネーギン」。 このバレエではオネーギンでなく、ヒロインのタチヤナの視点から描いています。 ドストエフスキーなども、この小説の真の主人公はオネーギンではなくタチヤナだと述べていますが、ノイマイヤーとアウエルバッハも同意見でした。 ★「エフゲニー・オネーギン」のバレエはノイマイヤーの師ジョン・クランコが1965年に制作したものが知られていますが、その影響を全く受けず、むしろアンドレア・ブレートが演出したチャイコフスキーのオペラでの1980年代風解釈を参考にしたとのこと。 ★タチヤナはロシアの片田舎に住む多感な少女。 ノイマイヤーは、この話で起こるすべての出来事が彼女の妄想に端を発するとしています。 そのためチャイコフスキーもクランコも扱わなかったタチヤナの夢の場を中心に据え、熊をフロイト心理学の象徴のように登場させ、意外な結末となります。 音楽の雄弁さも特筆で、原作はロシア人アウエルバッハにとって諳んじているうえ、自身の文才と妄想力で21世紀のプーシキンを再創造しています。 ★予想外なのがレヴァゾフ演じるオネーギン。 ノイマイヤーはロシア・アヴァンギャルドの有名な画家ロトチェンコをモデルにしたとのことで、19世紀ロシアの虚無的な貴族の若者がスキンヘッド、裸にジャケットをはおったパンク風ファッションで登場します。 ★ボーナス映像は、ノイマイヤー、ブシェ、レヴァゾフが作品観や意図について語る興味深いもの。 日本語字幕付きです。 収録情報 曲目・内容 レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) [+ボーナス映像 : ドキュメンタリー「プーシキンへ帰れ」] アーティスト(演奏・出演) サイモン・ヒューウェット (指揮) ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団 エレーヌ・ブシェ (タチヤナ) エドヴィン・レヴァゾフ (オネーギン) レスリー・ヘイルマン (オリガ) アレクサンドル・トゥルシュ (レンスキー) カーステン・ユング (N公爵) ハンブルク・バレエ団 レコーディング 原作 : アレクサンドル・プーシキン 振付、舞台美術、衣裳、照明 : ジョン・ノイマイヤー 収録 : 2014年/ハンブルク国立歌劇場 (ライヴ) 監督 : E.モーリッツ レーラ・アウエルバッハ : バレエ音楽「タチヤナ」 (全曲) 6,314 円
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